無人駅に降り立つと、ステンドグラスがきらめいていた。振り返ると、乗っていた電車は緑の木々の奥へ消えていった。
木々のアーチに囲まれた線路の上を、恋人と手をつないで歩くと永遠に結ばれる――。こんな話が伝わるウクライナの「恋のトンネル」には、世界中からカップルが集うという。
銚子電鉄(銚電)の本銚子(もとちょうし)駅(千葉県銚子市)のホームからの眺めが、「まるで日本版恋のトンネル」と話題だ。切り通しに雑木が生い茂り、線路沿いに「緑のトンネル」を形成する。
自ら運転台に立つ竹本勝紀社長(59)は「ジブリ映画のような幻想的な眺め。森林浴の気分を味わえます」。銚電は、2023年に開業100周年を迎える全長6・4キロのローカル線。「経営状況も長いトンネルの中です」と苦笑する。
自虐ネタ満載の商品がヒットし、今や副業の物販が鉄道の売り上げをはるかにしのぐ。なりふり構わぬ存続策で、ぬれ煎餅(せんべい)をはじめ電車の音まで売り出した。
記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。
ネット空間に広がったロマン…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル